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設計の標準化で出荷台数が20倍に深刻な経営課題だった「作図人材不足」を解消

代表取締役 那須 公輔 氏

課題・効果

課題
  • 作図人材の不足
  • 需要が拡大する中、長時間労働規制を鑑みた作図工数捻出に苦慮
  • ジュニア人材の育成
効果
  • 作図および出荷件数 2件/月→40件/月
  • 内製の作図工数を削減し、現地調査体制が増強できた結果、出荷台数が大幅増加

インタビュー

需要増なのに人手不足という難題

――御社とのご縁は、2022年後半に那須社長から直接お問い合わせをいただいたことに始まりました。当社を知ったキッカケから教えていただけますか。

那須氏 日経新聞で木村社長の記事を拝見したことがきっかけでした。読んでいくうちに「作図から部材の供給までを支援する会社があるんだ」と知り、当時抱えていた課題を解決いただけるかもしれないと思い、連絡いたしました。

当時は工事案件が増え続けているのに採用が進みづらく、業務量も多いので社員教育に手が回らないという負の連鎖に陥っていました。

また、部材の製作は昔から取引のある鋼材屋さんにも依頼していましたが、当社が小規模な頃からお付き合いのある会社様なので生産能力に余裕がなく、従業員の高齢化も進んでいて、これ以上は受けてもらえない状況だったのです。そんな中で、まずは御社の話を聞いてみようと問い合わせしました。

――当時は設立間もない頃だったので、パートナーとして力不足な点もあったと思います。どんな印象をお持ちでしたか。

那須氏 最初にお話を聞いたときは、店舗内装の製作物が得意とのことで、当社が求めていたボリュームが月に何十台とある半量産製品は得意ではないのかなという印象は持ちました。

ただ何度か木村社長とお話をさせていただき、御社の設計担当の方々とも協議する中で印象は大きく変わりました。設計責任者の赤澤との打合せをすぐにセットしましたが、最初からコミュニケーションがスムーズに進んだことはとても印象的でした。赤澤も、私と同様に作図に関する課題感を強く感じていたので、現場からも「BALLASさんなら一緒にやっていける」という声が得られれば、前向きに進めようと決めていきました。

“設計標準化”というアプローチ

――BALLASのアプローチについて、どのような印象をお持ちでしたか。

那須氏 実は設計の標準化自体は、当社でも検討していました。しかしながら、足元の業務に追われる日々の中で、手つかずの課題でした。エレベーターにはさまざまなメーカーがあり機種も製造年代で異なりますが、車や携帯電話のように膨大な種類があるわけではありません。パターンが決まれば流用できると思っていたので、標準化を進められるのはありがたい思いでしたね。BALLASさんであれば、やってくれるだろうと確信していました。

おかげさまで、御社との取引当初は月に2台ほどだった巻上機架台の製作数が現在は約40台。稟議が回ってくるたびに「また、BALLASさん?」と思うほどです。とても助かっています。

――「設計の標準化」をご依頼いただくには、図面というノウハウが詰まった資産をお預かりする必要があります。そのことに不安はありませんでしたか?

那須氏 図面を提供することに対して、社内で特に課題感はありませんでした。そもそもエレベーター業界はニッチで、図面を書ける会社は希少です。そのなかで御社は様々な角度から提案もいただけますし、社外の会社というよりも『同じチームのパートナー』のような存在です。

経営戦略を支える生産パートナー

――ありがとうございます。ここからはBALLASとお付き合いいただき、どのような効果があったかを教えてください。

那須氏 当社の設計メンバーにはおもに作図と現地調査という2つの業務があり、後者は現地に行き、既存のレイアウトなどを確認して製品の置き方、工事の段取りを決める仕事です。

 エレベーターのリニューアル工事案件では、必ず現地調査を行ったうえで作図に入ります。当時の体制は作図が15人、現地調査が10人ほどでしたが十分といえる状態ではありませんでした。需要が増える中、人手不足で現地調査に割ける人数が限られており経営課題としても「作図課題の解消」が大きなものでした。

 御社に発注し始めて2年が経ちましたが、現在の体制は、現地調査担当者が20人と2倍になっています。作図をアウトソースするとともに、設計標準化により設計スピードをアップすることが可能となり、製作台数の増加に直結しています。

もうひとつ感じている効果が検品です。実はそれまでお付き合いのある会社様との間では、現場へ納入後に「これが合わない」「加工が必要」といった問題が生じていました。その対策で検品担当がいますが、御社に納入いただいた製品は自社での検品は不要でそのまま現場へ出せます。現状、検品担当は滑車を組むことなどの作業で毎日が終わっていますが、本来は設計職なので現地調査もできます。ですから、御社への発注量を増やしていくことで、検品作業が必要なくなり更に効率化できると思います。

――2024年3月に関西拠点を竣工され、こちらへの納品もはじまりましたね。

那須氏 JES Innovation Center Kansai(JIK)という施設で、大型パーツセンターのほか、研修施設、コントロールセンター、リニューアル制御フロアを併設しており、現在JIC(埼玉県和光市)にて稼働している機能の西日本への展開を担う施設になります。

関西方面での需要に対して拠点を東西2カ所に置くことにより、JISではなく、JIKに直送して運搬費のコスト削減を図ることが狙いでした。

加えて、現場での不測の事態に対応するために、地場企業との間でJISと同様の体制を構築する必要があると考えていました。しかしながら、サプライヤー開拓をミッションに持つ組織もなく、体制構築は考えあぐねていました。ここでも、強力なパートナーとなったのが全国にサプライヤーネットワークを持つ御社で、関西でもJIC同様の作図から部材供給までの体制を構築いただきました。今年中にJIKからの出荷台数を100台にすると目標に掲げているので、更なる連携に期待しています。

改善スピードの早さを実感

――定性的な評価についても教えてください。初めは改善すべき点は多々あったと認識していますが、不安はありませんでしたか?

那須氏 いいえ。当社で図面を描くメンバーを一から教育するよりも御社にお願いした方が効率的でした。語弊があるかもしれませんが、修正点があっても指摘してやり方をお伝えすれば、御社は改善スピードが早いんです。
特に感じるのは意識の差ですね。クライアントから求められたものに対して、スピード感を持って正確に対応するその姿勢は、BALLASさんの企業理念(Mission,Vision,Value)が現場の皆さんにまで根付いているからだと感じます。

新たな仕組みづくりでさらなる負担軽減を

――今後のご要望を教えてください。

那須氏 依頼している案件の幅を、さらに広げていきたいですね。当社は月間で200台、今期は2,000台超のリニューアル工事を予定していますが、新たな型の設計標準化もご対応いただけると現場の負担はもっと軽減できると考えています。また今後は、エレベーターだけでなくエスカレーターのリニューアル工事も本格化します。エレベーターで培った連携体制をさらに強化していければと思っています。

――本日はお忙しい中、ありがとうございました。

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那須 公輔:1988年、東京生まれ。大学卒業後、大手家電量販店グループに入社し、コンシューマー向けの販売と法人向け営業を経験。27歳でジャパンエレベーターサービスホールディングス株式会社に転職し、経営企画部に配属。上場準備や付随する仕組みづくりに従事した後、プレイングマネジャーとして営業を経験。営業企画の部長に就任した後、グループ会社のジャパンエレベーターパーツ株式会社・代表取締役 兼 ジャパンエレベーターサービスホールディングス株式会社・常務執行役員に就任。現在に至る。

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